2022-01-01から1年間の記事一覧

もらった景色と言葉と他にも

秋口、11月〜12月前半の個人的な大忙しが始まるちょっと前の頃に、飼っていた金魚が死んだ。その金魚をわたしと同居のパートナーは「キンちゃん」と呼んでいた。映像作家の友人の撮影で活躍した後、行くあてを探していたところを引き取る、という経緯で、彼…

ようこそのおどけ

先日、ずっと憧れていた人(ボカして書く意味がほぼないけど以下Kさん)と会って話した。 Kさんはアーティストで、わたしは端的にいって彼のファンだ。4年半前に知ってからずっと、最新作が発表されるたびに嬉々としてチェックし、SNSもフォローして活動の動…

自分用の雑な温もりと可笑しみ

いろんな事情が重なって経済的な余裕がなくなったので、この頃はなるべくお金を使わないように、特に食べるものを工夫している。そんな日々を共にしている「弁当」とは呼びにくいような雑な食糧があるのだけど、これがなんだか可笑しいので、今回はそのこと…

星と星をつなぐもの

一年くらい前に東京へ引っ越してから日頃よく通るようになった大きな交差点がある。そこは駅前の繁華街の一角で、最近は閉店したデパートを解体している。夜にその辺りを通ると、若い酔っ払いやキャッチ、手に紙とスマホだけを持った女の子などがたくさんい…

新鮮な音量

わたしのこれまでの人生には、夏休みが31日で終わりだった頃と、9月末まであった頃があって、そのどちらの日々もとっくに終わったというのにいまだにこの季節になるとそわそわと淋しくなってくる。自分にとっての晩夏は、こっぴどい失恋をしたり、めちゃめち…

手の向こうに人、命ある味方

最近、架空の人物と手をつなぐ瞬間、というちょっと変な夢をみた。自分でも引くくらいディティールの感受に全振りした夢で、時間も引き伸ばされたようだった。自分の人差し指の親指側の側面と親指の腹のあたりの皮膚表面の、指紋や細かいシワの凹凸の摩擦の…

救われたいね

時々、顔が痛い。外傷も、ぶつけた記憶もないのに、ふいに鼻の横のあたりや頬や顎がビシッ!っと、陶器にヒビが入ったような鋭い強い痛みに襲われる。痛いのは数秒だけだから普段は忘れて生活できる。いつからこんな風になったかは忘れたけど、いわゆる「ス…

ラブい口元

日頃から口元を隠すことがすっかり当たり前になってから、人の口元にドキッとすることが増えたような気がする。もう1年くらい前になるけど、夏くらいの季節の頃、親しい女性の友人と久しぶりに会ってレストランで食事をした時にドキッとしたことを、今でも鮮…

ヴォイスの次の地平?/大変身の居心地の良さ

わ〜!全然更新できていなかった!4月のうちに書きつけておきたいことが2つある!近況、一番大きなこととしては、単独自主企画「透明洞窟」を先週、開催しました。昨年の初夏に東京に引っ越してきてから、都市で働きながら暮らす日々(自分で選んだことだ…

夢と死後と時間認識についての雑記

今朝みた夢が美しかった。ちょっと不吉だけどすごく鮮やかで、楽しげで、まるで映画でも観たような記憶の残り方をしていて、今日は一日中その景色のことが頭の中にぼんやりあった。ものすごい数のいろんな動物たちが、楽しそうにゆるやかな行列になって商店…

全部がある!

ーー近況先日、シェアアトリエからの帰り道を自転車で走っていて、あ、ここは10ヶ月くらい前の頃に桜が散っているなかを今にも崩壊しそうなシェアサイクルをぎいぎいいわせながら通った道だ、と思い当たった。引っ越してからもう何度も通っているはずの道だ…