自分用の雑な温もりと可笑しみ

いろんな事情が重なって経済的な余裕がなくなったので、この頃はなるべくお金を使わないように、特に食べるものを工夫している。そんな日々を共にしている「弁当」とは呼びにくいような雑な食糧があるのだけど、これがなんだか可笑しいので、今回はそのこと…

星と星をつなぐもの

一年くらい前に東京へ引っ越してから日頃よく通るようになった大きな交差点がある。そこは駅前の繁華街の一角で、最近は閉店したデパートを解体している。夜にその辺りを通ると、若い酔っ払いやキャッチ、手に紙とスマホだけを持った女の子などがたくさんい…

新鮮な音量

わたしのこれまでの人生には、夏休みが31日で終わりだった頃と、9月末まであった頃があって、そのどちらの日々もとっくに終わったというのにいまだにこの季節になるとそわそわと淋しくなってくる。自分にとっての晩夏は、こっぴどい失恋をしたり、めちゃめち…

手の向こうに人、命ある味方

最近、架空の人物と手をつなぐ瞬間、というちょっと変な夢をみた。自分でも引くくらいディティールの感受に全振りした夢で、時間も引き伸ばされたようだった。自分の人差し指の親指側の側面と親指の腹のあたりの皮膚表面の、指紋や細かいシワの凹凸の摩擦の…

救われたいね

時々、顔が痛い。外傷も、ぶつけた記憶もないのに、ふいに鼻の横のあたりや頬や顎がビシッ!っと、陶器にヒビが入ったような鋭い強い痛みに襲われる。痛いのは数秒だけだから普段は忘れて生活できる。いつからこんな風になったかは忘れたけど、いわゆる「ス…

ラブい口元

日頃から口元を隠すことがすっかり当たり前になってから、人の口元にドキッとすることが増えたような気がする。もう1年くらい前になるけど、夏くらいの季節の頃、親しい女性の友人と久しぶりに会ってレストランで食事をした時にドキッとしたことを、今でも鮮…

ヴォイスの次の地平?/大変身の居心地の良さ

わ〜!全然更新できていなかった!4月のうちに書きつけておきたいことが2つある!近況、一番大きなこととしては、単独自主企画「透明洞窟」を先週、開催しました。昨年の初夏に東京に引っ越してきてから、都市で働きながら暮らす日々(自分で選んだことだ…

夢と死後と時間認識についての雑記

今朝みた夢が美しかった。ちょっと不吉だけどすごく鮮やかで、楽しげで、まるで映画でも観たような記憶の残り方をしていて、今日は一日中その景色のことが頭の中にぼんやりあった。ものすごい数のいろんな動物たちが、楽しそうにゆるやかな行列になって商店…

全部がある!

ーー近況先日、シェアアトリエからの帰り道を自転車で走っていて、あ、ここは10ヶ月くらい前の頃に桜が散っているなかを今にも崩壊しそうなシェアサイクルをぎいぎいいわせながら通った道だ、と思い当たった。引っ越してからもう何度も通っているはずの道だ…

バッド全部おいてく大晦日

今朝は、12月31日ってだいたい晴れるよね、って感じの東からの朝日に起こされて、久しぶりに朝から実家の近くの桜並木をジョギングできて嬉しかった。寒かったけど、アスファルトじゃない土の地面は踏むたびに心地よかった。人も少なかった。 先日、友人のラ…

被暴言体験と反省

寒さのせいかなんなのか、最近とても心が厳しい。 二週間くらい前に限界の精神状態で帰っていた自転車で、暴言に近いひとりごとを絶叫しながら帰ったら、なんかちょっとスッキリしたということがあって、それからちょっとそのハードルが下がってしまった。以…

ちょっと「目がいい」

今朝は午前指定のギリギリにやってきた宅配便で正午に目が覚めて、思いついて久しぶりに走りにいった。いつもはちょっと遠い大きい公園まで自転車で行ってそこを走っているし、このあたりで何か用事があるといえばそれはたいてい食品などの買いものなので荷…

路傍の死と詩

1週間くらい前のこと。雨の降っている昼間に1人で赤坂の歩道を歩いていた。大きな道路から少し入った静かな道だった。さっき買った弁当の入ったビニール袋を片手にさげて、借りた傘をさして歩いていると、歩道の真ん中に青虫が落ちているのを見つけた。あと…

袖なしで電動キックボードに乗るシーン

先日、電動キックボードに乗った。恋人の乗る自転車に先導してもらって、夜の都内を目的地まで10分くらい走っただけだったけど、昔漫画で読んだ未来を今生きているみたいで、まるでひとつ夢が叶ったような気持ちになった。思い描いて望んでいたわけでもない…

手動の都市生活

雨などを言い訳に色々と諦めたことで微妙に時間ができたので、雨音を聴きながら最近のことを書きます。今朝は早く起きて、パートナーが仕事に行く前に手早く自作の棚を組み立てる(今日の他にできる日がないので、昨日の深夜にもベランダでパーツの塗装をし…

クナイプのハンドクリームへの感謝

今日、疲れた帰り道で、手があまりにもカサカサしていて破けてしまいそうだったので、マツキヨでハンドクリームを買った。かなり疲れている時の、「胸が張り裂けそうな」という表現がしっくりくるような、コップのふちギリギリまで水が入っているような、あ…

他人の荷物

1人で電車に乗っていたら、向かいの席に30代と見られる男性2人組が座った。少し小柄なヒゲの人と、少したくましいメガネの人。それぞれトレーナーとネルシャツで、カジュアルな服装だ。 前を向いているとつい視界に入ってしまうのでなんとなく見ていたら、ヒ…

踊れるかも

先日、自分の書いた作品のなかの言葉について、「〈醤油〉と〈精霊流し(しょうろうながし)〉の「しょう」とか、そういうふうに似た音が、ダジャレとか韻を踏むところまでは行かないけれど、一定の分量のテキストのなかに混在して繰り返されるのを声にして…

弾き語りもやります

今日は、言い訳をします!オオウ!自分で弾き語りしたものをインターネットにUPすることを、ひっそりと自分に解禁した!これについての言い訳をします。(ギャグに思えてくる「だ、である」調で)アカペラで録った歌とかただの鼻歌なんかは、これまでにも平…

五月末の雑記

(これは五月末に書いたけど投稿し忘れていたものです、嬉しくなる前)あっという間に2ヶ月近くたってしまった。わたしは相変わらず家にいる。でも2ヶ月前のように「本気で家にいる」というほどの強い意志は、もう保てなくなった。今は惰性で家にいるような…

嬉しいこと!

先日、3ヶ月ぶりくらいにライブをした。とても規模の小さい演奏会で、荒いところもあったしMCを完全に失敗してしまった(ごめんなさい…)けど、本当にやらせてもらえてよかった。こんなに軽い足取りで終電に乗るのなんていつぶりだろうか、と思った。そうだ…

最後の静かな片隅

件の感染症の影響をもれなく受けて、自分もここ最近は仕事や外での用事がほとんど全部なくなり、とにかく家にいる。幸い家にいるという選択肢をとれる人間として、本気で家にいる。出かけなくなって約2週間半。親しい人たちに会えない、という寂しさは今のと…

専門性と、純金のプライド

先週、ここしばらく制作を共にしているダンサーの小山さんと一緒に、ジャワ舞踊家の佐久間新さんのWSに参加した。今制作している作品や今後の制作(夏にジャワへ滞在制作しに行く予定)のための取材ということで、午後からのWSの前に、じっくりお話を聞かせ…

いい秋の1日目みたい

乱暴なくらい音の大きなライブを楽しんだ帰り、iPhoneに繋がないままのイヤホンで耳栓をしながら電車に乗っている。 イヤホンから音を鳴らしていないのに、耳の中を圧迫するようにピーーーーという微妙な音程の細い持続音が鳴り続けている。よく聞くと2つく…

日記190624

最寄りの駅から、いつも使っている駐輪場まで、歩いて2分くらいだ。走ると1分。その途中、アパートの一階部分がごっそりコインパーキングになっているところを通り抜ける。ここには張り紙があって、曰く「通り抜け禁止」だ。でも、駐輪場を使っている人の多…

Terimakasihhhhhhh

日本に帰ってきてちょうど2週間がたった。 2週間前、29日に朝の羽田に着いて、空港の外に出た時の第一印象は「木がショボい」だった。空港の周りだし、まだ寒い季節というのも手伝って葉っぱのない木ばかりで、植物の迫力がインドネシアとは全然違って、曇…

夜が明けても続くもの

3月9日の土曜日の晩、ワヤンクリを観た。ソロの芸大でダラン(ワヤンクリの人形使い)の勉強をしている岸さんという女性に案内をしていただいて(岸さんが招待されていたのに便乗させていただいた形)、結婚式にあわせての、山で行われる上演を観にいった。…

夜に息をしている

もうだいぶ前になるが、ジョグジャカルタにあるワヤンクリ博物館に行った。さすがに何度もワヤンクリを観ていると、「あの時のあれか!!」というのがたくさんあった。物がただ置いてあるだけで何の解説もなかった(追加料金でガイドを頼む仕組み)ソロの王…

勢いづく好き

年が明けてすぐ、縄跳びを買った。 こちらに来てからというもの、本当に運動不足だ。それでちょっと顔が丸くなったこととか、明らかに筋肉が落ちたこととか体力が落ちた実感が日に日に増して、だんだん心が厳しくなってきたので、日常的に何か運動をしようと…

わたしが観たワヤン・クリ

年末にバリで観て、やばさがよくわかってスッカリ惹かれてしまっている芸能がある。Wayang kulitだ。カタカナだとワヤン・クリッとかワヤン・クリとか書かれる、影絵の人形劇である。牛の皮(kulit)を切り抜いて穴を開けたり着色したりして作った精巧な影絵…